二つの希望
好きなものを好きなだけ食べられる環境
農家を始めたことで、気づいたことがあります。それは大変多くの野菜が捨てられていることです。形が悪いから、小さいから、売れないから……様々な理由で、とてもおいしいのに廃棄される現実に矛盾を感じました。
「食糧難」という言葉に不安を感じる方もいらっしゃるかと思いますが、畑では販売規格に合わずに捨てられてしまう野菜が3割以上あるほどです。見た目が少し曲がっていたり、小ぶりであったりと、市場の規格から外れているからと言って、野菜の美味しさや栄養が失われるわけではありません。
日本の土壌は、人口を賄えるだけの食料をつくるスペックが十分にあります。必ずしも大きな畑が必要なわけではありません。10㎡で1家族分の食料を作ることも可能です。
「トマトがたくさん実った。よかったら食べてください。」
「今年作った玉ねぎは美味しいので、ぜひどうぞ。」
「じゃがいもを作ってくれませんか。」
そんな昔ながらのつながりが生まれていけば、一方通行ではない、新しい「食の共有」が始まります。
食料調達の手段として、身近な人同士で提供し合えるつながりを持つことも、これからの社会には重要になってくるのではないでしょうか。